ホンデックス ソナー取付工事について
(ヤマハ販売店専用、一般の方は ご遠慮下さい。)

取付に際しては、遠方のヤマハ店にアドバイスを頂き、参考になりました。ありがとうございます。
これから 取り付け工事をする方のために、記録しておきます。

YF24のイケスには、3箇所のスカッパがついていまして、4カ所目の空いてる場所に穴を開けます。
イケスは船底の上に、浴槽を置くように、2重底になっていて、5ミリほどの空間があります。2センチ厚さの底板に、5ミリのスキマがあり、6ミリ厚さのイケス底が乗っているのです。

イこの5ミリほどのスキマから、船内に水漏れする恐れがありますので、工場では水密用のパテを3カ所に盛り、その上に浴槽を載せて、パテを押しつぶすように取り付けています。
今回穴を開けた場所には、パテが無く、スキマが空いています。

写真中央の90ミリの穴が船底、その周りの110ミリの穴がイケス底です。その間がスキマで、上部にはイケス水密パテが少し はみ出しているのが見えます。。

まず、このスキマにFRPパテを押し込みます。1日硬化を待ってからサンデングします。
さらに、FRBマットを積層し、1日硬化させます。これをサンデングしたのが、上の画像です。これで、このまま海に浮かべても、船内に水が漏れる心配はありません。
今回は、純正の塩ビパイプの代わりに、FRPでパイプを特注しました。
ソナー取付説明書では、同送の89ミリ塩ビ管にFRPを巻いて使用するように書かれていましたが、オーナーの知り合いのFRPメーカーに、同じ寸法制度でFRP材質で製作依頼しました。型の製作から熱処理まで、相当高価だったようです。


パイプの長さは、完成時にイケスフタが閉まるギリギリの高さ、下は船艇から、1センチ程飛び出る長さに設定しました。確か49センチだったような。
パイプの取付の際には、パイプの表面をサンデングした上で、開口部に入れますが、この時1ミリのスキマにFRPマットが挟まるように、事前に、写真のように、輪状の樹脂をしみこませたガラス繊維を置き、パイプで押し込み、船底までガラス繊維が出る様にしました。
(89ミリのパイプ外形に、90ミリのホールソーで穴が開いています。)
このあと、パイプ周りにマットを積層し、パイプ上まで、積層を繰り返します。
船底も同じように積層しますので、内側と外側が完全にFRPで繋がります。
FRPは一度に多く張ると、重さで下がってきますので、硬化を待っては、サンデングし、また積層するという工程を繰り返します。狭いうえに、円形なので、特殊なベルトサンダーを導入しました。

パイプの直立度は、船底ラインを基準にするか、デッキ面に垂直にするかで迷いましたが、走行時に船底ラインが水面に平行になっているとは限らないので、メーカーと相談しながら、デッキ面に垂直となるように固定しました。
流木に当たった場合は、パイプを倒す方向で力がかかるので、補強板を追加しています。パイプが倒れなければ、船艇の2センチ厚さで、十分衝撃に耐えることが出来ます。
取付が完成し、ゲルコート塗料で分厚く、塗りました。
ソナーセンサーのネジ部に25塩ビパイプを差し込み、途中にガイド2ケを取り付けた状態です。上部は、折り畳み金具です。
折り畳み金具は正方形で、その中に塩ビパイプは入り、4ミリのビスで固定しているだけです。折り畳み金具には、上下2カ所にノック穴があり、そこにピンが差し込まれ固定されます。上下の際には、このピンを抜き、上下し、また、ピンを入れるという作業となります。

センサーから本体へのコードは先端に25ミリのコネクタが付いていて、分解できないので、やむなく、25穴を開け、ゴムキャップをつけ、さらにシリコンシーリングしました。

キャビンへの通路は迷いましたが、遠方の販売店のアドバイスにより、船底中央に潜り込むと、運転席床下のあたりで、右舷側上部に30センチほどのスキマがありました。
イケス上部穴から針金を差し込み、デッキ裏側にそって送ると、運が良ければ、このスキマに出てきます。

船底のパイプは前側と後ろ側に5ミリ程度の段差が付くように、FRP積層したあと、パテ盛りして、整形しました。上向きの作業でパテが垂れ下がるので、硬化を待っての繰り返し作業となり、塗装を含め、3日係りました。。
船底へ出る長さは、オーナーの希望で、少な目としました。
最初に切ったパイプをさらに切りつめ、この長さとしました。センサーが真横を向いたときに、音波が船底キールのすぐ下を通るギリギリの位置になります。

短くしたことで、走行時には、センサーが上に深く引っ込み、パイプ内壁に水流があたることになり、パイプ上部へと水があがることになります。

オプションの折り畳み金具の場合は、パイプ上部の塩ビフタに正方形の穴があり、その中を25丸パイプが上下する形となるので、スキマが大きく、水が上がってきます。
このため、イケスの排出口を開けたままにしなければなりませんが、どなたか、良い解決法がありましたら教えてください。、



最後に、ヤマハでは、イケスとはいえ 船底に穴を開けて、ソナーなどを突出させることは想定しておらず、補償の対象になりませんので、オーナーに良く説明して同意を得ることが必要です。


平成26年10月24日 試運転

ソナーの試運転で10分ほど エトモ赤浮標まで 走っていたら サケが一匹 跳ねました。
その後 サッパリ跳ねませんが、ソナーには、それらしき魚影が写りました。
魚探には 写りません、
この画面の設定は、
音波発射角度37度 到達距離24m 先端深さが18mですから、
サケは 水深16mくらいのところ、全方位に散らばっています。
これが魚影が右に固まっている時には、ボートを右に向けると良いのです。

例年 今頃は 釣れていますので、
どなたか、釣って見てください。
4画面にしてみました。あらかじめ角度を変えてABCDと画面を設定しておくと、いろいろな水深を、順番にサーチすることが出来ます。この繰り返しを 継続してくれますので、釣りをしながら、より広範囲に魚を捜しながら、良い反応が出たら、その方向に移動するようにして、効率的に釣りをする使い方です。
この時は、センサーを上げていたのですが、結構映像が映ります。15ノットくらいで走って、魚群を探す方法も おもしろいかも。
魚探にも映像が見えるので、ちょっと前まで、ボート真下に魚群があり、居なくなった瞬間の魚探映像です。ソナーを見ると、左側に魚群が見えますから、魚はボート真下から左側にいどうしていることがわかります。



イケスハッチを開けると、上から水が流れています。ユックリ走ると出ませんが、15ノットまで速度を上げると、出てきて、速度と共に、量が増えます。
ただ、イケス底の排水スカッパを開けておくと、高速で走っても、完全に排水されて走れます。


イケス以外の場所に取り付けるのは、折り畳み式だとむずかしいですね。
折り畳み金具を使わずに、25パイプと75VPキャップとの修道部分の水密を完全にして、しかも、ソナーパイプと75VPキャップとの取付に塩ビ背着材を使うなど、対策をとれば、船内でも可能かもしれません。

昔、排水口を開けたまま走ると、イケス内が不圧になって、ハッチが破損する心配がありましたら、YF24では、フタのゴムシールに一部切り欠きがあり、不圧になりません。
静止すると、喫水位置はこの状態です。
排水側にパイプを付けて、好みの高さに穴を開けると、水が完全になくならず 魚を入れても、死にません。

































戻る